リーダーシップ

仕事でまた人が辞めてしまうので､チーフというポジションの後任を決めなきゃならないらしく､とうとう自分に白羽の矢が立ってしまった｡

ここ数年､キャリアのある人がどんどん､上からばたばたと辞めてしまったので､こんな下っ端の自分にまで回ってきちゃったよ｡

チーフの役目は､みんなをまとめて､穴が開かないように仕事を円滑に回し､全体のスケジュールを管理し､ほか部署との折り合いをつけること｡

交渉術､社交性などが求められ､誰とでも音便に話をすすめられて､上の意見も下の意見も考慮しないといけない､重要なポジション｡(うちの会社ではね)


そんなもん､この会社に来てまだ下っ端の､上の人にもの申せる勇気もない自分につとまると思いますか？

いや､それは断る理由づけとして述べただけなんだけど､リーダーシップというのは､努力で身につくものではなく､一種の才能なんじゃないかと思う｡

学校とかでも､クラスの意見をうまくまとめて､ものごとを円滑に進められるような人っているよね｡
そういう人が委員長や生徒会長になったりする｡
選ばれるべくして､選ばれた､みたいな｡


そういった､まわりを見渡せる能力や､人をうまく使える(って言い方は良くないんだけども)能力は､持って生まれたもののような気がする｡



残念ながら､自分にはそれがない｡


努力次第でどうにかなるなら引き受けるさ｡
だけど､こればかりは明らかに自分じゃ力不足だし､適任とは呼べないもの｡


まわりを見渡せる視野も､空気を読む力も､三手先を読んで､あらかじめ手をうつ洞察力もない｡

人に指示して､あれこれやってもらう統率力､人望､スキルとして足りないものだらけ｡


1つのことを完璧にやり遂げ仕事の早い職人タイプと､仕事は遅いけど広く浅くをやり､知識の豊富なオールラウンダー､その二つをまとめて全体をコントロールする管理者｡


たいていの企業は､この3つに分かれる｡

自分は職人タイプだろうなと自覚している｡



わかっているから断った｡
努力ではどうにもならないこともある｡


自分一人のことですら､うまくスケジュールをコントロールできていない人間が､明日から全体を管理しろと言われても無理でしょう？



自分が上に立っても､指揮する能力がなければ､リーダーとは呼べない｡
会社がそれでうまくまわらなかったら意味ないもんね｡

上に立つべき人間は､地位や年齢､キャリアで選ばれるべきではなく､｢リーダーシップ｣を持ち合わせている人間がなるべきなんだと､改めて身にしみた｡

リーダーシップのスキルは､どうやったら身につくんだろうね…｡