七夕

超突発的小話｡


拍手ありがとうございました！

七夕っていうのは､毎年決まって天気が悪い｡

今年だってそうだ｡
オレは生まれてから一度も､天の川というものを見たことがない｡

ママは昔､パパと一緒にホンモノを見たことがあるらしいんだけど､それはそれは綺麗な星空だったらしい｡

べつにオレはスバルほど天体に興味があるわけじゃないし､星が見られなくてもそんなにショックじゃないんだけど…


『今年もお天気良くないみたいだね…』


PETにいるロックマンが､部屋の窓の外を見てため息をつくのがわかる｡
真っ黒な雲が空を覆って､今にも雨が降り出しそうだ｡


「そんなに見たかったのか？天の川｡」

『だってスバルくんがあんなに力説してたじゃない｡ちょうど今年は､いつもよりもすごいのが見られる年なんだって､熱斗くんも話聞いてたでしょ？』

「聞いてたけど…｡そんなすごいものなら､後でいくらでもテレビで特集してくれるだろ？」

『もう！ロマンがないなあ！天体ショーもそうだけど､こういうのは体験するのが大事なんだってば！』


……ママと同じようなこと言ってるな｡

よほど見たかったのか､ロックマンは少し元気がないみたいだ｡

さっきやってた天気予報じゃ､今日はくもりのち雨だって言ってたしな｡


「よし！じゃあせっかくの休みだし､今日は久しぶりにプラネタリウムでも行くか！全国どこ行ったって星が見えそうにないんだ｡天の川が見られるとしたらそれしかないだろっ」


『えっ…いいの？熱斗くん､今日はデカオくんと遊ぶ予定だったんじゃ…』

「いいからいいから！デカオたちも誘ってみんなで行こうぜ？な！」


『熱斗くん…ありがとう…』



ホンモノじゃないけど､それで許してくれよな？ロックマン｡
いつかロックマンと一緒に､初めての天の川､見られたらいいのにな｡




「ところでさ､」


『え？』


「電脳世界では星は見られないのか？」

『う～ん､もしかしたら探せばあるのかもしれないけど…』

「けど？」

『熱斗くんと一緒に見る星空のほうが､きっと楽しいから､ね！』


その言葉､そっくりそのまま返してやりたいと思った｡

さて､デカオにメールしなくちゃな！






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七夕と言えば､織姫と彦星｡
オリヒメとヒコボシと言えば流星のロックマン2！！ですよね！！(全然内容と関係ないですが)

オリとヒコの話がすごく切なくて泣けますよねあれは｡
割とヒコは彩斗兄さんに近いような気がしたんですがどうでしょうか｡